住宅性能
間取りやデザインばかりを気にしてしまいがちな家づくりですが「日々の生活を快適にする」「家族の健康を維持する」ために、とても大切なのが家の性能。
これからの暮らしを考えた時、光熱費などの家計からの支出をできるだけ抑えてくれるのも、性能のいい家の特徴なんです。
1、命を守る耐震性 耐震等級3
耐震等級3とは
耐震等級とは、建物の地震への強さ、耐震性能を示す指標です。
私が家を建てる時クリアする「耐震等級3」は、住宅性能表示制度で定められた耐震性の中でも最も高い耐震基準、地震が起きた時に救助の拠点となる消防署・警察署と同じ耐震性能です。
大きな地震が来た時にも、ご家族の命を守り、地震発生後の平常の生活への復帰も早くなります。
2、夏涼しく冬暖かい快適性 高性能ZEH住宅
ZEH(ゼッチ)という言葉を聞いたことがありますか?
ZEHとはゼロエネルギーハウスの略称、家の気密や断熱を高め、冷暖房の効率をよくするだけでなく太陽光発電を設置してエネルギーを創り、1年で使用するエネルギー量を実質0かそれ以下にする家です。
地球温暖化が進む中、日本の政府もCO2削減のためにこのZEH住宅を推進しています。
そして、私がオススメするこのZEH(ゼロエネルギーハウス)には、そこで暮らすご家族にとってなくてはならない大切な要素が3つあるんです。
それを ひとつづつ詳しくお伝えしますね。
ZEH住宅のメリット 1、快適
あなたの家は1年中快適ですか?
家の中の快適は家の気密・断熱性能と大きく関係があります。
熱は高温側から低音側に流れるので、今の日本の家の多くは、図のように冷暖房をしても窓や床・天井あらゆるところから外気の影響を受け、夏は冷房してもなかなか涼しくならず、冬も暖房しても暖かくならない。
だから、気密性を高め冷暖房した空気の流出を無くし、さらに熱の影響を受ける場所を断熱することで、酷暑も極寒の冬も年中快適な空間にすることができるんです。
実は今の日本の住宅の32%が、昭和55年の省エネルギー基準制定前に建てられた「無断熱の家」。
断熱が施されていても、断熱不足の家は驚くことに全体の92%。
しっかりと断熱されている家は全体の10%しかないんです。
みんな「夏暑いのも、冬寒いのも仕方がない」そう思って暮らしているのが、この数字からもよくわかります。
でも、近年の暑さ寒さ、特に夏の暑さは尋常ではありません。もう、我慢して過ごせるレベルではなく、災害級の暑さです。
家の気密を高め隙間をなくし、断熱材を入れて外気の熱の影響を受けないように魔法瓶のように全体を包んでしまう。それが高性能ZEHの家。
夏涼しく、冬暖かい♡そんな快適な暮らしが実現できます。
ZEH住宅のメリット 2、健康
「建てる家があなたの、そして家族の健康を左右する」
「えっ?」と思われるかもしれませんが事実なんです。
家が原因の健康被害/熱中症
夏になるとニュースにもなるのが熱中症。
その死者は1年に1000人を超え、年々災害級の暑さになってきています。
そしてグラフを見ていただいたらわかる通り、意外にも、熱中症にかかっているのは屋外よりも圧倒的に家の中なんです。
これは、家の断熱性能の低さが引き起こす結果です。
先にもお伝えしたように、今建っている家の10%ほどしか満足のいく断熱がされていないからに他なりません。
この熱中症も気密断熱を高めたZEHの家なら防ぐことができます。
家が原因の健康被害/ヒートショック
寒い冬に怖いのがヒートショック。
温度の急激な変化で血圧が大きく変動し、失神したり心筋梗塞や脳卒中といった病気を引き起こし、最悪の場合死に至る‥恐ろしいヒートショック。
ほとんど家の中の温度差、お風呂や脱衣所で起こっています。
あまり聞いたことがないと思われるかもしれませんが、年間のヒートショックの死者は19,000人。なんと交通事故の6倍にもなるんです。
外を歩くより家の中の方が危険という事実を、あなたはどう感じられますか?
ZEH住宅のメリット 3、経済性
ゼロエネルギーハウスの名前の通り、省エネな住宅なのがZEH住宅。
気密断熱により空調効率が飛躍的にアップするんです。
断熱性能の高い家と低い家でエアコン暖房した時の温度分布図を見てもらうとわかるように、部屋全体の暖かさは段違いなのに、消費熱量は2,053と615。
3分の1ほどになっています。
空調効率アップにより光熱費の大幅ダウンが可能になります。
断熱された住宅と一般の断熱が十分でない住宅の冷暖房費の調査では、年間の差額は127,000円!
これからの30年で3,810,000円の差になるんですね。
日々暮らしている中でこの差はとても大きく、暮らしの差にもなっていきます。
気密・断熱の空調効率だけでなく、そこに太陽光発電を設置した創エネと、蓄電池を併用した蓄エネでさらに光熱費の削減をすることができます。
「従来の家と高性能ゼロエネルギーの家の比較」を見てください。
ZEH +蓄電池の家は月々の電気代は6,116円(太陽光を設置しても曇りや雨の日・夜間は電気を買うため)従来型の家との光熱費の差額は23,884円。
この浮いてくる生活費23,884円を、例えば毎月支払うと考えると、住宅ローン(金利0.8%/35年返済)として換算すると924万円余分に借りられる計算になります。
よく「太陽光や気密断熱をすると設備投資にお金がかかって総額がアップするから」とおっしゃる方がいらっしゃいますが、ランニングコストで考えると、お得になるということなんです。
例えば、500万余分にかかっても、まだ424万も余ってくる計算。
建ててからの生活費や貯蓄にするもよし、キッチンなどのグレードアップに使うもよし。
あなたならどうしますか?